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リーダーは誰か、作業の連絡合図はどのように行うのか、を全員が確かめ合うこと。
服装は作業に適しているか、保護具を身につけているかお互いにチェックすること。
職場の環境、設備などで不安全な所はないか、あるとすればどのような対策が必要なのか話し合って結論を出すこと。
各人が経験した災害事例をテーマにしてその防止対策を決めること。
船内安全委員会の指示や決定事項を、全員に報告し徹底させること。
機器や設備、工具類の正しい使い方について、特に経験の浅い人に対して教育をすること。
その他、安全に作業を進めるために必要な事などを行います。
では、このミーティングはどのように進めればその効果が上がるのでしょうか。
ツールボックスミーティングは、単に注意事項の説明と質疑応答をする会合ではなく、参加者全員が積極的に意見を出し合って、一つの結論を出すことを目的としていますから、暴言が少ないと失敗してしまいます。
ですから、参加者全員の発言を多くすることが大切です。
堅苦しく考えることなく、明るく、気軽に、だれでも話せる雰囲気を作り、そして、一方的な説明で上から押しつけるのではなく、安全担当者や船長だけでなく、その他の人にも順番で司会をしてもらいます。
もちろん司会をすることになった人は、事前に安全担当者や船長とよく打合せをしておかなければなりません。
この打合せをすることにより、単に説明を聞くだけでなく、わからない作業のポイントがわかり、安全についての意識の高揚や教育の成果が上がるようになります。
前にも言いましたが、災害はいつ起こるかわかりません。
忙しいからといってミーティングの手を抜いたり、次の、ミーティングでまとめて話し合えば良いだろうと考えて先送りしていると、いつか必ず事故につながります。
安全担当者や船長は、積標的にツールボックスミーティングを主催し、乗組員全員が常日頃から安全問題に関心を持ち、研究を怠らないようにして、船内から災害を無くし、みんなが健康で明るく楽しく働けるようにしましよう。

 

 

 

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